野球・OPSとは?意味や計算方法、2019年最新ランキングなど

野球選手を評価する指標として度々目にする「OPS」。

一見打率に似たような数字ですが、OPSとは一体何を表す指標なのでしょうか?

今回はOPSの意味や計算方法、2019年最新ランキングなどまとめてみました!

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OPSは打者を評価する指標の1つ

OPS(オプス・オーピーエス)とは「On-base plus slugging」の略で、出塁率と長打率を足し合わせて打者を評価する指標の1つです。

OPSは比較的簡単に求まる数値でありながら、得点との相関が高いという特徴があります。

日本プロ野球でもOPSの相関関係の強さが証明されており、打線強化や選手の評価に用いられています。以下がその主な事例になります。

  • 2006年にヤクルト監督に就任した古田敦也が、前年にリーグ最高のチーム打率ながら最小得点に終わった打線を強化するため、出塁率と共にOPSを重視することを明言。
  • 2009年に広島東洋カープ監督のマーティ・ブラウンがOPSを重視した打線を組むと公言。
  • 米国球界経験者のG.G佐藤が西武ライオンズとの契約でOPSに応じた出来高制を導入。

OPSの計算方法

  OPS=出塁率+長打率  

OPSの計算方法は、前述した通り出塁率と長打率を足し合わせたものになります。

では、計算に使われる「出塁率」と「長打率」はどんな指標なのでしょうか?

出塁率とは?

出塁率とは、打者の打撃機会あたりの出塁割合を表します。簡単に言うと「どのくらいの確立で塁に出ることができるか」を表す指標です。

  出塁率=(安打+四球+死球)/(打数+四球+死球+犠飛)  

特に1番、2番の打者には出塁率の高い選手が求められます!

長打率とは?

長打率とは、打者が1打数あたりにどのくらい進塁することができるかを表した数値です。

  長打率=塁打/打数  

塁打は「単打=1、二塁打=2、三塁打=3、本塁打=4」として全打席分を足していきます。

ですから、全打席ホームランだった場合は「長打率4.00」となります。

OPSはどのくらいあると優秀?

OPSがどんな数値かが分かったところで、実際OPSを用いた打者の評価について解説していきます。

OPSの開発者であるビル・ジェームズは、OPSを用いて以下のように打者を7段階に格付けできるとしています。

ランク評価OPSの範囲
A素晴らしい.9000以上
B非常に良い.8334~.8999
C良い.7667~.8333
D.7000~.7666
E平均以下.6334~.6999
F悪い.5667~.6333
G非常に悪い.5666以下

ちなみに日本プロ野球で最高の記録は、王貞治さんの「1.080」です。

OPSの問題点

打者の評価として用いられるOPSですが、万能の指標ではありません。その3つの理由についてまとめました。

打者のタイプの違いを表す指標ではない

2つの指標を足し合わせるため、「長打はないが出塁率が高い選手」なのか「出塁率は低いが当たれば大きい選手」なのかを読み取ることはできません。

そのため、長打よりも出塁率を求められるリードオフマンにとって不利な指標となっています。

これに対し、米国のメディアは打率、出塁率、長打率の3指標を「打率/出塁率/長打率」と、ひとまとめにして掲載することで問題を解決しています。

走塁能力に直結する指標ではない

OPSでは選手が出塁した後の進塁・盗塁の成否は問われないため、選手の走塁能力を十分に反映した指標とは言えません。

しかし、走塁能力によって長打の数が増えたり内野安打になったりするので、ある程度はOPSに反映されているとも言えます。

出塁が過小評価されている

得点期待値からプレーの得点価値を算出するLinear Weightsと比較すると、出塁能力が過小評価されているという問題点があります。

しかし、各指標の得点との相関係数は打率が0.849、出塁率が0.910、長打率が0.913なのに対し、OPSは0.955にも達したことから、「野球ファンに広く知られている簡単な指標という点では有用」と結論付けられています。

【最新】2019年プロ野球OPSランキング

それでは、現在のプロ野球の最新OPSランキングTOP10を見てみましょう!

セリーグOPSランキング

順位チーム選手名OPS
1広島鈴木 誠也1.018
2巨人坂本 勇人.971
3ヤクルト山田 哲人.961
4ヤクルトバレンティン.917
5DeNAソト.902
6DeNA筒香 嘉智.899
7巨人丸 佳浩.884
8中日ビシエド.870
9巨人岡本 和真.828
10ヤクルト青木 宣親.826

1位には侍の4番、広島・鈴木誠也がランクイン!

2位に昨年40本塁打を記録した巨人・坂本勇人、3位にMr.トリプルスリーのヤクルト・山田哲人など打力に定評のある選手が続々ランクインです。

パリーグOPSランキング

順位チーム選手名OPS
1西武森 友哉.959
2オリックス吉田 正尚.956
3楽天ブラッシュ.936
4西武山川 穂高.912
5西武中村 剛也.887
6楽天浅村 栄斗.878
7ソフトバンクデスパイネ.875
8西武秋山 翔吾.864
9西武外崎 修汰.846
10ロッテ荻野 貴司.842

1位は西武・森友哉がランクイン!

他にもメジャーに行った西武・秋山翔吾もランクイン。その他、山川穂高、中村剛也、外崎修汰など西武勢が半分を占めていますね!

まとめ:OPSの高い選手は打力が優秀であることを示す

OPSについてのまとめは以上です。

昨年のランキングを見てもわかるように、打撃面で優秀な選手を評価する指標ということがわかりました。

今シーズンはどんな選手がランクインするのか楽しみですね!

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